ひどい。
ひどい。。ひどすぎる。人の字をバカにするなんてあんまりだ。
「おまけにネット依存症やし」って何じゃそれ? 字と全然関係ないし。
私はショックと腹立たしさのあまり、気を失いそうになっていた。
その時、ドアのうしろから、もうひとり男の人が現れた。
真っ黒のトレンチコートを着ていて、元巨人軍の篠塚選手と騎手の武豊さんを足して2で割ったような顔で、やや長髪の髪には軽くパーマがかかっていた。
その男の人はいきなり、二つの雑誌を並べて出して、私に訊いてきた。
「右と左の雑誌に掲載されている写真は一見同じようですが、実は違うところが5箇所あります。さてどこでしょう?」
「ええっと、ええっと、右の写真のコップにはストローがついていませんが、左の写真のコップには白いストローがついています」
と、つられてついつい真剣に間違いを探してしまいそう答えていた。
「正解」
「あと、窓辺にある椅子の向きが違っています。」
「正解」
それだけだった。あと3箇所はどうしてもわからなかった。
「困りましたね。あと3箇所見つけてもらえないと、私は、あなたにインタビューする資格が与えられないのです」
と、男の人は、本当に困ったように言った。